防衛事業適合事業者制度
防衛事業適合事業者制度は、防衛調達に必要な秘密情報・保護すべき情報の保全体制を事前に認証・契約化する新制度です。従来の契約ごとの特約を一元化し、審査の効率化と信頼性向上を実現。行政書士が申請書類作成から移行手続まで伴走します。
防衛省関連


防衛事業適合事業者制度（概要と申込のご案内）





防衛事業適合事業者制度は、防衛省・防衛装備庁が導入した
秘密情報・保護すべき情報の保全体制を事前に認証・契約化する仕組みです。
契約ごと・秘密区分ごとに必要だった特約や審査を、事業者単位で一元化できます。
令和9年度末には従来の枠組みが廃止予定で、制度への移行が求められます。



制度のポイント



  • 事業者の保全体制を事前に「認証」又は、「防衛事業適合事業者契約」で一括管理


  • 契約ごとの秘密特約・保全審査を簡素化（契約書の標準化・審査の迅速化）


  • 契約期間・有効期間はいずれも5年（更新可）




制度の区分（2タイプ）


① 秘密情報を取り扱う事業者向け



保全組織・保全規則・教育体制・保全施設等の秘密保全基準に基づき、書面審査＋現地調査で認証。
認証後に「防衛事業適合事業者契約」を締結。


② 保護すべき情報を取り扱う事業者向け



情報セキュリティ基準（基本方針・規則・実施手順・SSP 等）の適合確認。
必要に応じて実地確認を経て契約締結。6か月ごとの自己点検・報告が必要。



認証・契約の流れ


秘密情報を扱う場合



  1. 認証申請（書類＋現地調査）／有効期間5年


  2. 適合事業者契約の申込み・審査


  3. 契約締結（5年）→ 毎年の自己点検・保全検査 等



保護すべき情報を扱う場合



  1. 情報セキュリティ体制（基本方針・規則・実施手順・SSP）提出


  2. 審査・必要時の実地監査


  3. 契約締結（5年）→ 6か月ごとの自己点検・報告




移行スケジュール（経過措置）



  • 制度開始：令和6年7月1日


  • 経過措置：令和6年7月～令和9年6月末（特例：書類簡素化／一部調査省略 等）


  • 令和9年7月1日以降：通常手続（従来枠組みは廃止）




提出書類の例


秘密情報（認証申請／契約申込）



  • 認証申請書・契約申込書


  • 保全体制（組織図・役員名簿・総括者）


  • 保全規則・教育計画・実施記録


  • 保全施設の図面・写真


  • 秘密取扱情報システム体制（該当者）



保護すべき情報（契約申込）



  • 情報セキュリティ基本方針・規則・実施手順


  • システムセキュリティ実装計画（SSP）


  • 防衛省による確認通知・直近監査結果の写し




契約期間中の義務



  • 定期的な自己点検・申告（秘密：年1回以上／保護すべき情報：6か月ごと）


  • 地方防衛局等による実地監査（必要に応じて）


  • 組織・規則改訂等の変更届・是正報告




制度導入のメリット



  • 契約ごとの特約・審査の重複を削減し、審査の迅速化


  • 統一契約条項により、契約書の簡素化と運用の明確化


  • 保全体制の可視化で信頼性が向上（認証ロゴでPRも可能）




当事務所のサポート



  • 認証申請・契約申込書類一式の作成支援（秘密／保護すべき情報）


  • 保全組織・規則・教育・SSP 等の文書整備とギャップ是正


  • 経過措置期間を活用した提出書類の簡素化設計・実務伴走


  • 自己点検・報告、実地監査対応の運用整備


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出典：防衛装備庁「防衛事業適合事業者制度（概要）」資料より作成